これを読めばM&Aは怖くない!!~第1回 M&Aの必要性~(連載全10回)

みなさんは、「M&A」という言葉を耳にしたことはありますか?「M&A」を日本語に訳すと、「合併」や「買収」という意味になります。「合併」や「買収」と聞くと、周囲に経験者が少ないことや経験があってもなかなか表立って話ができないことから、適切な情報が共有されず、「なんだか怖い」「従業員のリストラ」「ハゲタカ」など、ネガティブな言葉を連想する経営者の方も少なくないと想像します。

そこで、本連載ではM&Aに対する意識が少しでも変わるよう、経営者のひとつのオプションとして常に選択できるよう、まずは必要最低限の情報をご提示できればと思います。

全10回を予定しておりますので、ひとつでも多くご覧いただき、M&Aに対する意識が少しでもポジティブになればと思います!

目次

日本国内の経営環境

日本国内では少子高齢化が進み、15歳から65歳未満の生産年齢人口が減少し、消費活動も停滞し、日本国内の市場が頭打ちであると言われて既に久しい状況となっています。このような状況に加え、去年から継続しているコロナウイルスによる影響の拡大が、さらに経営環境を難しいものにさせており、弊社代表である私も日々頭を悩ませています。

その一方で、経営者の高齢化は著しいスピードで進行しており、特に中小企業・小規模事業者(以下、中小企業等)の経営者年齢の分布の山は、この20年で47歳から66歳へと移っています(下左図参照)。さらに、中小企業等の70歳以上の経営者のうち、約半分が後継者が未定という状況です。この状況を鑑みて、中小企業庁長官の2018年の年頭所感では、後継者難に伴う中小企業等の休廃業の増加に起因して、2025年までに約650万人の雇用と約22兆円のGDP(国内総生産)が失われるおそれがあるとのことでした。

コロナ禍における休廃業件数

コロナ禍に見舞われた2020年、全国で「休廃業・解散」した企業が49,698件(前年比14.6%増)に達し、東京商工リサーチが調査を開始した2000年以来、過去最多となりました。

この数字には、他企業へ事業譲渡を行ったうえでの、休廃業・解散も含まれています。したがって、すべての従業員が失職したわけではありませんが、休廃業・解散で12万人超が勤務先の変更や離職を余儀なくされたことになります。

また、東京商工リサーチによると、2020年に休廃業・解散した49,698件の企業の4割が、代表者の年齢が70代であり、60歳以上で見ると8割を超えている一方で、直前期の決算は全体の6割が最終黒字とのことです。

コロナ禍という逆風の中で、従業員・取引先・家族のため、1日でも長く会社ののれんを下ろさず耐えてきたが、”コロナがいつ収束するのか、収束した後は以前の状態に戻るのか。”従来にも増して経営環境は不透明となり、将来的な企業の存続可能性を憂い、苦渋の決断を下された経営者の方々が多数いらっしゃるのだと思い、非常に胸が締め付けられます。

なぜM&Aが必要か

一般的に、M&Aのメリット・デメリットは以下のとおりに挙げられる場合が多いです。

私はこの中でも、特に ”ノウハウと技術の獲得を通じた成長のための時間短縮(買い手)” 及び ”後継者問題の解決(売り手)” が重要であると思っています。後継者問題の解決は既述したとおりですが、買い手にとってのメリット、ひいては日本企業・日本経済全体にとっても、大きなプラスになると考えています。

経営者の皆さまが、雨の日も風の日も、歯を食いしばって踏ん張って、今まで積み上げてこられた経験・技術、ノウハウ・人的ネットワークといった、目に見えにくい無形資産の数々が会社には詰まっています。

この無形資産は一朝一夕には決して形作られません。それゆえ、その無形資産を次の世代に継承できた暁には、継承先の会社は競合他社と比較して、時間的なアドバンテージを有することができます。

最後に

私も含まれますが、30代・40代といった次の日本を担っていく世代の人々へ、皆様の会社をぜひ承継していきませんか。我々もその責任感・重圧感に負けぬよう、日々精進します。

そして、我々のさらに次の世代が、日本に生まれ、日本で生活できて本当に良かったなと思える環境をつくるために、この20~30年が非常に重要であると考えています。

どうか皆様のお力をお貸しいただけないでしょうか。

また、そのためのご支援をさせていただける機会がございましたら、専門家として何よりの冥利に尽きます。

次回以降は、もう少し専門的な情報を織り交ぜ、M&Aのプロセスの全体像をよりわかりやすく解説していきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。

上記写真は、私の祖母の故郷である鹿児島県の美しい風景の数々です。

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この記事を書いた人

大学在学中に公認会計士試験に合格し、2008年12月より、大手監査法人に入所し、監査及びアドバイザリー業務に従事。2020年11月より弊社 代表取締役就任。
国内外問わず、財務デューデリジェンス業務に多数従事。また、経営の知識及びM&Aのノウハウを活かした経営戦略立案支援の経験あり。その他、「M&Aと企業価値評価」をテーマにしたセミナー講師の経験あり。

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